毎日多くの人が行き交う駅。
通勤・通学・レジャーなどで利用する人々の駅として、また駅前は待ち合わせやキャンペーン活動の場でもあります。使う人にとっても、様々な駅。皆様にとって駅はどんな存在でしょう?
「うみかぜ」3号では、市内3駅の制服の違いだけを取り上げましたが、3駅三様それぞれの駅についてもっと知りたくなった方はこちらもあわせてご覧下さい。
■東京地下鉄(東京メトロ) 浦安駅■
開 業 昭和44年(1969年)
場 所 浦安市北栄(開業当時は南葛飾郡浦安町)
駅務(管理駅) 浦安駅、葛西駅、西葛西駅
駅 員 数 46名(男性46名)
一日乗降者数 浦安駅7万人、葛西駅9.1万人、西葛西駅9.7万人
方 針 係の意識づけに重点をおいて、日々の業務に勤めています
定期券やパスネットの利用者が多い浦安駅。ピーク時や雨の場合など列車時間が遅れないように「*オフピーク通勤」の協力を呼びかけ、ラッシュ時の混雑緩和に努めています。またホームの整理のため、9時出勤の担当者も7時半に早出して対応しています。安全や防災対策にも備え、司令塔からの連絡で風速の影響による運転速度の規制や、地震計の増設、耐震補強工事も行っています。
*オフピーク通勤:もっとも混雑する時間帯である、中野方面行き7:55~8:25の時間帯の車両を避けての通勤利用
平成16年(2004年)の営団地下鉄民営化に伴い、東西線は東京地下鉄(東京メトロ)に継承されて、浦安駅はT-18というように駅名が番号で表示されるようになりました。利用者からの電話やメールによる問い合わせや要望は、「お客様センター」で対応しています。バリアフリー対策としては、高齢者や身体の不自由な方でも利用できるように、エレベーター、エスカレーター、車椅子対応トイレなどを設置、東京メトロで発行している「バリアフリー便利帳」では、各駅の設備が一覧できるようになっています。またパスネットなどのカード類も、目の不自由な方が使いやすいようにカードの一辺の「切欠き」により、カードの種類や向きが確認できるユニバーサルデザインを採用しています。
皆様もご存知のとおり、東京メトロのシンボルマークはハートを模したMの字です。これは、フランス語で「地下鉄」のメトロの頭文字であり、また東京の中心にあるという存在感や、お客様に響くサービス、心のこもったサービスを提供し続けるという意志をあらわしています。そして隣には「東京を走る地下鉄であること」を表現する「東京メトロ」のロゴが並んでいます。浦安に最初にできた駅、浦安駅。周辺は古くからの居住者も多く、漁師のまちからの変貌をいろいろみてきたことでしょう。今日も魚市場、商店街、屋形船や史跡の観光の入り口として、また通勤通学の玄関口として多くの人に利用されています。
■JR東日本 新浦安駅■
開 業 昭和63年12月1日(全線開業平成2年3月1日)
1日乗降客数 9万8千人(新浦安駅平成16年度)
駅 員 数 22名(平成18年6月現在)
駅務(管理駅) 新浦安、市川塩浜、二俣新町
新浦安駅は、JR東日本の千葉支社「新浦安地区」の地区駅として、京葉線の潮見~千葉みなとまでと武蔵野線の船橋法典~新松戸までを統括する中心的な駅の役割も果たしています。駅員全員が駅是の「心」をモットーに、”心を込めた対応”を心がけています。
2年ほど前、朝日新聞に「見つけた『レール・オブ・ザ・リング』」という記事が載ったのをご存知ですか?その舞台となったのが新浦安駅でした。彼からクリスマスにもらった大切な指輪をホーム下に落としてしまった市内に住む女性。すぐに駅員とホームから探したが見つからない・・・どうしても諦めきれない女性に頼まれ、終電後駅員2人がライトを片手に1時間ほど探したがやはり見つからなかった。「何とかしてあげたい」と思った駅員達は、線路に下りて行うポイント清掃作業が数日後にあることを思いつき、保線技術センターに応援を依頼。当日大捜索の末、石の間に光るもの発見。見つかったシルバーのリングは無事持ち主の手に戻った、という記事でした。翌17年10月にも同じようなことが起こり、これも「指輪物語」と題して読売新聞に掲載されました。新聞記事として取り上げられるほどに普通ではあり得ないこと。これが「心」の対応なのですね。
ときおり駅の改札内に、A4版「京葉線マップ」が置いてあることがあります。四季折々の京葉線沿線(東京~蘇我間)の各駅周辺の施設やイベント、行事などを紹介する新浦安地区の職員の手作りのチラシです。現在は来年2月から浦安市も含めた千葉県内で一斉に行われるキャンペーン「千葉ディステネーションキャンペーン」に先立ち、新しいマップを企画中です。駅を利用するお客様に楽しんでもらいたい、これも新浦安駅の「心」です。
(写真は、新浦安駅駅長の戸田さんです)
■JR東日本 舞浜駅■
開 業 平成63年12月1日(全線開業平成2年3月1日)
1日乗降客数 12万6千人(平成16年現在)
駅 員 数 29名(男性17名、女性12名。女性が多いのが特徴です)
東京ディズニーリゾートの玄関駅として全国的にも有名な舞浜駅。
合言葉は「駅から始まる東京ディズニーリゾート」。しっかりとお客様をお迎えする心を忘れません。「ディズニーに負けないサービスを目指している」ということですから、ほかの駅とはちょっと違います!「うみかぜ」3号でも取り上げていましたように、まず制服が違う。平成14年4月からディズニーの制服を参考に、JRでデザインした現在の制服に変わりました。今の季節は半そでシャツにズボン姿(女性はキュロット)です。季節によってジャケット、長袖シャツ、ネクタイ、ベスト、コート、帽子を組み合わせて着用しています。それぞれに「MAIHAM
STATION」のロゴやワッペンがついており、この駅だけの制服であることを強調しているかのようです。また駅の清掃・案内を担当している「舞浜レディ」、こちらもオリジナルの制服。赤と白のギンガムチェックでかわいらしい制服に仕上がっています。
さらに平成16年6月からは、発車メロディーもディズニーの曲が使われています。上り東京方面は「イッツ・ア・スモールワールド」、下りは「ディッパ・ディ・ドゥー・ダー」。改札口近くの時計も♡♢♤♧の形で、まるで「不思議の国のアリス」の世界に舞い込んだようです。
駅を降りた瞬間から帰りの電車が出る瞬間まで、全国から訪れる多くの人達は、まさに「駅から始まる東京ディズニーリゾート」を実感するのでしょうね。乗客の多くが東京ディズニーリゾート関連のお客さんですが、近年は定期利用者も増えているということで、平成13年7月には主に通勤・通学など地域の利用者のための北口も新たに設けられました。
*本編は、東京メトロ浦安駅務管区助役 横手哲夫さん、JR東日本新浦安駅副駅長 石下一郎さん(現在大網駅長)、同舞浜駅駅長 亀田尚繁さんにご協力いただき、伺ったお話を元にまとめたものです。
(広報委員 木ノ内恵子)